Paul Buckmaster

先日出たエルトン・ジョンの"SONGS FROM THE WEST COAST"を予約したのは、70年代のエルトン・ジョンを思わせる、という噂があったからだ。期待したのは、アレンジャーのPaul Buckmasterが加わっているのではないかという予感だった。

発売されてみると予想通り、全曲ではないし、ストリングスやホーンのアレンジのみだがBuckmasterがクレジットされていて、期待は高まった。そしてCDをトレイに入れてプレイボタンを押す・・・。

悪くない。でもやはり70年代の"Elton John","Tumbleweed Connection","Madman Across the Water"には遠く及ばなかった。70年代のBuckmasterのアレンジはElton Johnの歌、ピアノ、リズムとストリングスが対等に渡り合っていたのに。主役がストリングスではないのかと思わせる曲も多かった。"Madman ・・・"でBuckmasterのアレンジは頂点に達し、そして成功のプレッシャーに負けてエルトン・ジョンのファンの前から消えていった・・・。

この後、しばらく、フォーク・ロックのショーン・フィリップスとの仕事が続く。実は最近聞いたのだが73年の"Furthermore"は、完成度は高くないが、Buckmasterらしさがよく出ているアルバムである。その後はよくわからない。90年になって(最近カムバックしたが)デビー・ギブソンが、Elton JohnのアルバムからBuckmasterの素晴らしさを再発見して、自分のアルバムの一部のアレンジを依頼した("Anything is Possible")。これも期待したが、ストリングスはバックで小さく鳴っているだけで全く生気がなかった。もう一度あの怒涛のストリングスを聞きたいものである。