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「まず、ルールを破れ---すぐれたマネージャーはここが違う」
Marcus Buckingham & Curt Coffman
日本経済新聞社(2000)
評価:★★★★☆
原題はもっと過激で、「まず、全てのルールを破れ」。ギャラップが行った膨大な調査と統計的な分析による説得力のある論旨である。トム・ピーターズのブランド人やワインバーグの触媒の考え方を裏付けている。目からうろこのお勧め本。
「10秒間マネージャー」
マーク・ブライアー
日本経済新聞社(2000)
評価:★★★

ベストセラーになった「チーズはどこへ消えた」の著者、スペンサー・ジョンソンは、これもベストセラーになった「1分間マネージャー」の著者でもある。マーク・ブライアーは、現在のインターネット時代に1分も時間がないマネージャーはどうするのかという。そこで10秒間マネージャーとなった。
「インターネット激動の1000日(上・下)」
ARCHITECTS of The WEB
1000 Days that Built the Future of Business(1997)
ロバート・リード
日経BP社(1997)
評価:★★★★
インターネットでの(特にWWWの)市場の形成、製品コンセプトの創造、現在の技術やその考え方を、これほど分かりやすく解説したものを私は知りません。次の1000日を考えると、決してわれわれと無縁ではないでしょう。
「パラドックス系」(1997)
MANAGEMENT OF ABSURD:Paradoxes in Leadership
Richard Farson(1996)
評価:★★★☆
「世の中は不合理で不公平で、そしてそれに対しては何の説明も無い。」
うろ覚えだが、これは昔のTV番組「フェーム」の中の主人公の一人、ドリスの台詞である。本書の原題は「不条理のマネジメント」で、人生とは不条理なものであるという前提の下で、従来からの常識が、(少なくとも場合によって)むしろ悪影響を及ぼしていることを説明している。
日本語の題名は「パラドックス系」で、「複雑系の次はパラドックス系だ」というコピーはいただけない。複雑系ブームに乗って柳の下の鰌をねらった多くの本の一冊と誤解されてしまう。
内容はマネジメントの本だが、類書のように、成功の方程式を羅列しているものではないし、読者に、内容をうのみにしろという類の本ではない。むしろ今までの常識に反論し、読者を挑発し、考えさせることを目的にしている。
「大逆転」
コンチネンタル航空−奇跡の復活
ゴードン・ベスーン/スコット・ヒューラー
日経BP社(1998)
FROM WORST TO FIRST(1998)
評価:★★★★★
非常に面白い本である。帯からの言葉を引用してみよう。「憎み合う労使。乗客からは罵声の嵐。三度目の倒産の危機。リストラに怯える日々。こんなボロボロの会社を救おうと1人の男が立ち上がった。」立ち上がったのは、危機を救おうと強引にCEOになったゴードン・ベスーンである。この本はリーダーシップとは何かを教えてくれると同時に、私がいつも言っている「測定していないことは制御できない」の見本のような応用である。全てのリーダに薦めたい。また同じく日経BP社から出ているサウスウエスタン航空のCEO、ハーブ・ケレハーを描いた「破天荒」も、これにおとらず面白く為になる。興味があれば読んでいただきたい。
「なぜ会社は変われないのか」――危機突破の企業風土改革
柴田昌治
日本経済新聞社(1998)
評価:★★★★★
企業コンサルタントである著者が、ストーリーの形をとって、大企業病に罹っているある自動車部品会社の再生の過程を描く。8つの実践的な風土改革ノートをはさんだ物語はリアリティがある。
長年ソフトウエアの品質改善と普及をやってきて、何故必ずしもうまくいかないかはわかっていた。それは上から押し付けられた改革だからである。言われたほうは、「この忙しいのに、また余計な仕事が増える」と考え、「事業部長の指示だから、形だけでもやらないとまずい」ということになり、「最小限の労力で、言われた(あるいはそれらしき)データを出す」ことだけが行われている。場合によっては、行っていないレビューの報告書や、測定していないデータが出てくることもある。やったふりである。
そのような状態の解決法の1つをこの本は教えてくれている。仕組みの方法論を押し付けるだけではだめで、問題は、いかに納得させ普及させるかという方法論である。この本のように「やらせない改革」が成功すれば品質改善活動も身のあるものとなるであろう。柴田氏は私が漠然と考えていた問題と解決法をはっきりと文章にしてくれた。貴重な本である。
「マイクロソフト シークレット」
(上下)
日本経済新聞社(1995)
評価:★★★★★
マイクロソフトの幹部・社員へのインタビューによる調査、社外秘資料による同社の戦略、組織、開発プロセスを分析
したものです。ソフト開発手法という点からも学ぶべきアイデアの宝庫です。よくマイクロソフトが出版を許可したものだという気持ちと、どこまでが本音なんだろうという気持ちがあります。
「私がマイクロソフトで学んだこと」
ジュリー・ビック
アスキー出版局(1997)
ALL I REALLY NEED TO KNOW IN BUSINESS I LEARNED AT MICROSOFT(1997)
評価:★★★
またもマイクロソフト本。著者は30代前半の敏腕マネージャーでワード、オフィスのプロダクトマネージャーを歴任した経歴を持つ。
本書は5章に分かれ、それぞれ10程度のノウハウと、その例となる実話が語られる。
一読後、実にクールでスマートという気持ちと、マイクロソフトに対する畏怖の念と同時に、マイクロソフトにも”無能な上司”がいることを知って妙に安心したり、まるで日本の企業のような面もあったりと、その企業文化の一端が覗える軽い読み物です。
「思考スピードの経営」
ビル・ゲイツ
日本経済新聞社(1999)
評価:★★★★
なぜ、今になって、「思考スピードの経営」かとお思いでしょうが、これにはわけがある。私は大前研一が好きで、先日「ドットコム・ショック」を読んだのだが、これに味をしめて、次に「一人勝ちの経済学」を読んだ。以下はその一部である。タイトルは「今世紀最高の経営書を著したビル・ゲイツ」
「そのゲイツが経営者としてきわめて優れていることは、彼の近著『思考スピードの経営』を読めば、はっきりわかる。経営書としては、いま、これ以上のものはないと言ってもいいほどだ。・・・二十一世紀はスピードこそすべて。そのスピードを持って意思決定できるためには何が必要かを、『一人勝ち』を収めた経営者みずからが説いているのである。」
大前研一著「一人勝ちの経済学」より。
私は、技術より人間が重要という立場だが、それでもこの本を読んでいると、その豊富な実例と、説得力のあるビジョン、技術礼賛の内容には圧倒される。99年に出版されたから、本の中に出てくる豊富な実例は2年は前のものであろう。それがまたすごいのである。「測定していないものはコントロールできない」を極限まで推し進めたものであり、「失敗から学ぶ」を実践している。OS/2の3.0はWindowsNTになり、1-2-3に負けたマルチプランはExcelになった。出遅れたIEはNetscapeを突き放し、開発中止となったオメガプロジェクトは、後にAccessとなった。いずれも一度失敗して、それからトップシェアとなるのである。
各章末には「ビジネスの教訓」と「貴社のデジタル・ナーバス・システムの診断」がそれぞれ何項目か並んでいる。
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